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〔写真証言〕沖縄戦「集団自決」を生きる
〔写真証言〕沖縄戦「集団自決」を生きる
森住卓=写真・文
●A5判・128頁
●2009年1月15日発行
●本体価格1400円
●ISBN978-4-87498-413-0 C0036

沖縄戦の極限の惨劇「集団自決」に遭遇、これまで黙して語らなかった人びとを含む【体験者26名】を、気鋭のフォトジャーナリストがインタビュー取材。その実相と現在の心境を表情豊かな写真とともに伝える!
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●もくじ

はじめに──慶良間へ行くまで

【渡嘉敷島】
  • 私たちは軍の命令で北山に集められた〈吉川嘉勝さん〉
  • 住民に投降勧告をしに行った叔父は〈池原利江子さん〉
  • 「則ちゃんは一人でいるから、早く逃げて……」〈北村登美さん〉
  • 行方不明になっていた父に再会したとき〈金城信子さん〉
  • 防衛隊の叔父さんが手榴弾を配った〈小嶺正雄さん〉
  • 「玉砕場」は泣き声や叫び声が聞こえて恐ろしい〈金城武徳さん〉
  • 女だけで逃げていたから殺されなかった〈金城スミ子さん〉
  • 身内の近い人からやっていますよ〈内原静子さん〉
  • 捕まったら、耳を切り落とされ、いたずらされる〈大城政連さん〉
  • 軍の命令じゃなければ「集団自決」はしませんよ〈金城重栄さん〉
  • 生き残ることへの恐怖〈金城重明さん〉
【座間味島】
  • 校長先生、私たちを先にやってから死んでください〈宮里哲夫さん〉
  • 体験は体験者の数だけあるんですよ〈宮城恒彦さん〉
  • 「こんなに大きく育てたのにくやしい、ゴメンね」〈宮平春子さん〉
  • 「どうしても、生き延びられないのか……」〈宮村トキ子さん〉
  • ばあちゃんが洗骨した頭蓋骨を〈山城美枝子さん〉
  • 激しい腐臭のする遺体をかきわけて〈宮里育江さん〉
  • 敵上陸の知らせを聞いて玉砕が始まった〈中村安枝さん〉
  • 逃げる途中、兵隊の死体を見た〈山城 功さん〉
  • 中尉はオバーに「この手榴弾でここで死ぬように」〈宮平千代枝さん〉
  • 「あんたは決して人の先に死ぬんじゃないよ」〈吉田春子さん〉
  • 家族七名を手にかけた同僚は〈宮平輝重さん〉
  • この手榴弾で死のうと、ひとかたまりになって〈大城澄江さん〉
  • 弟の死にも、不安と混乱で悲しみを覚えなかった〈上洲幸子さん〉
  • 頭からコトッと脳みそがこぼれた〈平田文雄さん〉
  • 私は死にたくないと思って〈中村一男さん〉
〈解説〉沖縄戦と慶良間の悲劇
あとがき



 
●担当編集者より

 今年2009年は、沖縄を考える上で、節目の年でしょう。島津/薩摩藩の琉球侵攻から数えて400年、そして明治政府による廃藩置県からは130年目にあたります。
 その年の初めに、高文研の沖縄関連書籍の50冊目の節目として、この『沖縄戦「集団自決」を生きる』を刊行します。

 64年前の太平洋戦争末期、沖縄・慶良間諸島で何が起こったのでしょうか。
 「生きて虜囚の辱めを受けず、米兵に捕まれば男は八つ裂きに、女は強姦される」と日本軍に教育されたていた島民は、米軍の上陸の直後、米兵の手にかかるより、親が子を、兄が妹や弟を父を母を殺していきました。いわゆる「集団自決」です。
 肉親同士が殺し合うという、もっとも悲惨な出来事でした。

 なぜ、この惨劇が起こったのか? 肉親同士が殺し合う「集団自決」は、長い間タブーとされていて、語られることはありませんでした。体験者の何人もが「このまま墓場に持って行こうと思っていた」と証言しています。
 しかし、2007年の高校日本史の教科書検定問題に端を発して、何人かの体験者がこのままでは自分たちの体験が闇に葬られてしまうと、心の奥にしまい込んでいた辛い体験を語り始めました。
 イラク報道などを手がけてきた森住卓さんが、およそ1年間慶良間諸島で取材し、渡嘉敷島11人、座間味島15人、合計26人の体験者の証言を、表情豊かな写真とともにまとめたものが本書です。

 私自身、渡嘉敷島、座間味島には何度か訪ねて、体験者の方に証言をしていただきましたが、島独特の「方言」を理解出来ないでいました。
 証言をまとめる上での、森住さんのご苦労はたいへんだっただろうと、想像します。

 森住さんは次のように語っています。
 「体験者へのインタビューは心の傷口をこじ開け、塩を塗り込むような苦痛を味あわせるような残酷さを持っていた。そうしなければ歴史の真実をあぶり出すことができなかった。
 撮影は悲惨な証言とは反対に出来るだけ、明るい表情を撮影したかった。あの未曾有の体験を乗り越え、生き抜いた証(あかし)として。そして、これからも幸せに元気で長生きして欲しいと思ったからだ」

 本書は、ジャーナリストとして、いま仕上げるしかない究極の作品だと思います。
 ぜひともご一読ください。


(山本邦彦)


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